ライオンとウサギ。

 
 宗教心は一旦動き出したら死ぬまで止まらない。

 泥のなかのハスのように、煩悩本能を敵とせずむしろそれを友としてエネルギーとして、いつでも何処にいても誰といても、いやな夢や、いい夢を見ているときも休みなく働いている純粋な精神機能だから。

 心の働きはいろいろあるけど、こんな働きをする因果律を包む機能があってもちょうどいい具合だな。

 いつも、常時、自分のことばかり考え疲れ果てている自分だから、たまには外に出て森の中を散歩するような清清しさが感じられるのだ。

 このように二つが親しい友となり、さらに純粋機能が私の主体になれば、心の中にいつでも砂漠の中のオアシスのような安堵感がもてるからな。

 今まではまるで獣性と神聖の戦いだったけど、ライオンとウサギが仲良く草の上に寝そべってきれいな夕日を眺めている世界も満更でもないような気がしてきたな。

なんまんだ。

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