変ることは変わらない。

 変わることは変わらない世界の中にいて、自分の意志意欲が変わらないと寸毫も疑わないで生きていることを鬼的存在とも、罪悪深重の凡夫存在ともいう。

 変わるのに変わらないと執着して健康に生きようとしている姿を、真実に逆らい続けて変わらないのだと執着している根深いすがたを救われぬままの鬼的存在として人間の意識を仏様は見ているのだ。

 それを、ことのほか哀れと思い、真実の仏の世界に気が付いてほしいと目覚めさせようと、自らが修行努力し我らの身代わりになり、その究極のを案じ、見出したのが我を信じ念仏せよ、なのだ。

 これによって釈迦も法然も親鸞も、そのほかに悟られた方々も向こうからくるあみだの救いの手を感じ信じて、それぞれの立場からその世界を表現しているのである。

 なんまんだ。

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