私の中の二つの命がありまして。 | カラスの独り言

私の中の二つの命がありまして。

 
 仏道修行とか日常の苦悩を乗り越えてから悟りや信心を獲る人が多いようだ。

「オレはこの世で充分幸せだなぁ~」と平和そうに生きている者がなぜそうなろうとしないのか、そうならないのか。

 きっと俺のように、この世にある幸せを本物と思っているからだな。この世は美しいし、私の命はどこまでも甘美なものだと思っているからな。

 裏に如何に醜い心を持ってそれを伏せてだ。この私というまがい物を一時的なものとしてだ。

 それは苦悩や修行を乗り越えた時に見えてくる景色は一見ブッダと同じようにみえるかもしれないが、言葉は同じでも中身は全く真逆なものなのだ。

 ブッダは無常の陰に有常世界のゼロ浄土のような世界を満たし、我らに見える甘美なる命や美しい世界の裏には地獄絵図がきっと控えているのが真実の世界なのだからと知っていて、それでも、その根本に実在しているゼロ浄土の表現だとして、それさえも包んでブッダは世界の美しさと、我が宗教心の甘美な命、無我の自覚の世界から見える真実の実在を言ったんだ。

 なんまんだぶつなんまんだ

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