あの時の笑顔のままで生きていた | カラスの独り言

あの時の笑顔のままで生きていた

 人生は愉しむためにある。ブッダは人生を苦しんだが35才から80歳まで45年もの間、実に如来の人生を菩薩として生きた。楽しく楽に生きた。弟子たちの人生相談にも大いにのった人だったことを見てもわかることだ。悩みがないから人の悩みに耳を貸せたのだと思った。そして自分自身にも他人にも、何ものにも虚心平気に人生を生き切った。王舎城の悲劇はあったものの、それも無事解決して、もう二度とここに生まれなくてもいいと言わんばかりに、この世を去って行った。
 一片の後悔の言葉さえ残さずに。たった一回の人生でよかったのだ。人間全部そうなのだろうと思う。死後に、これからどこに行こうとか、帰ろうとか言わなくても、ここで、このままで、これでよいと人生を見切った人らしい、より人らしく人になって生きた人だったのだろう。ここまでくれば一辺の後悔などはありゃしない。吾が人生の行は精進して忍終不悔、ついに悔いじである。

なんまんだぶつ
なんまんだ

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