なんじゃこりゃ。

 
時は残酷で優しいな。

時なんて最初からないものを。

人が美しさと、醜さで埋めてゆく。

 その時が来れば、その時が来ればと念じつつ、いつまでも、その時が来ることを待つ悲しさよ。

 その時が来た時は、いつも、その時は来ていたけれど、初めて来たかのように受け止める。

もうすでに、一度経験済みのことなのに。

 なんまんだぶつも初めて会った気がするけれど、ほんとはすでに会って知っていて、そこに生まれて、そこに帰る旅の途中の一里塚。

 なんまんだぶつ。なんまんだ。なんじゃこりゃ。なんじゃこりゃ。なんじゃこりゃ。なんじゃこりゃ。

 夜もすがら なむあみだぶつを称うれば むかし称えし我が名なりけり
                          詠み人知らず

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