めでたしめでたし

 ブッタは「人生は苦なり」と言った。生きていることは、心が作り体が作り出す全てが苦にあらざるものなしと見極めた。
 親鸞は「地獄一定すみかぞかし」と言った。生きていることが罪づくりの地獄こそ我が住処であると決定した。
 人生は苦の連続であり、楽と見えるものも実は苦の世界の作りものだと悟った人の言葉だ。
 仏の目から見れば、どんな人間でも地獄を作らねば生きていけないし、地獄に落ちていくし、落ちていることが自然なことなのだ。そこに人間の救いはない。
 しかし、地獄に落ちて閻魔大王の浄玻璃裁きを受け「その通りです」と生前の罪を全面肯定して、自ら「地獄が私の住まいです」と覚悟が決まった、その時、はじめて閻魔大王が「お前の後ろに、お前を迎えに来ている人がいる」と言われて、私の後ろにずっと待っていた阿弥陀様の存在を初めてこの世で知るのである。
 その時、はじめて差し出された左手に引かれて、いやいやながら極楽浄土に行くことができるのである。めでたし、めでたし。ナンマンダブツナンマンダ

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