エゴイズムの角 | カラスの独り言

エゴイズムの角

エゴイズムとは自分の欲のために利益を独占することしか考えられなくなってしまった悲しい鬼である私のことである。
この心に仏の慈悲がと通ると、それに気が付き、おそろしくなり、はずかしくなり、鬼の角が一本折れるのである。
 このとき鬼の目にも罪悪深重の自覚の涙が流れるのである。この鬼のままでしか生きられないと気が付いたところに、そのままで救う、それでいいのだ、エゴイズムそれしか100%ないものを救うというアミダの声が初めて聞こえてくるのだ。その時、鬼の頭に仏の金色の角が一本加わるのだ。まるで孫悟空の金輪緊箍児(きんこじ)のように。そして、弧の自覚をもって鬼の心を持って立派な人間として生きてゆくことができるようになるのである。緊箍児とは親鸞風に言えば信心のことである。
ナンマンダブツ
ナンマンダ

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