命の起源

 生物学的な人間の命の起源の歴史は遠いが、魂の起源は一体どこにあるのだろうか。宗教的に救済されてからの意味では、実体的な意味ではなく、私がここに至るまでには長くて暗くて深い魂の迷いの遍歴があったようである。
 偶々、この世で救われたことによって、ここが最終流刑地になり、しかも魂の終身刑から突然、無罪宣告を受け自由な精神が与えられた今があるから、それが確信できるのであるが。
 私の長い迷いの刑期にも似た魂の迷いの歴史の中には、たぶん、救済にふれる機会が充分ありながら、救われない機会の方が多かったとすれば、今回の救いから、救いと、迷いのこもった魂の長い迷いの歴史だったことが分かる。だから迷いこそが私の魂の始まりであり、そこが魂の始原だったことが分かるのだ。

ナンマンダブツ
ナンマンダ

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